世界で最もイノベーティブな組織の作り方

 日本人はイノベーティブであるが、組織がイノベーティブでないことが問題だ。ということを、「イノベーションが組織設計によって生まれる古今東西の事例」を混じえて記述。

世界で最もイノベーティブな組織の作り方 (光文社新書)

世界で最もイノベーティブな組織の作り方 (光文社新書)

 

 ケネディの事例がすごくいい。ケネディがかっこよかった。

 

どんな組織であれ、権力者がその場にいることで、自由闊達な意見は生まれなくなりがちである。だから、ケネディは議論の場に敢えて欠席した。

 

逆に大韓航空で相次いだ事故が例に上がっていたが、航空機事故はヒューマンエラーが原因としては多い。そして、機長が操縦している場合の方がヒューマンエラーの確率が高くなる。

 

それは、副操縦士が意見を言えなくなることで、実質機長一人で考えることになってしまうからだと。

 

なんかイノベーションの本というよりリーダーシップの本を読んでいるような気分。

 

・金銭で釣ってもイノベーションはうまれない

・「イノベーションを生め」と命令して生まれるものじゃない

・根源的欲求を持った人の方が強い

・リーダーは皆が共感できるビジョンを伝えることが大事

 -キング牧師は' I have a dream that ~'と、視覚的なビジョンを繰り返し語って人々に共感してもらった

 

 

まー、事例が結構面白かったです。

現場の悩みを知り尽くしたプロが教える クレーム対応の教科書

面白かったです。

 

クレームに対する対応の仕方がケーススタディと共に書いてありました。

現場の悩みを知り尽くしたプロが教える クレーム対応の教科書

現場の悩みを知り尽くしたプロが教える クレーム対応の教科書

 

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第1章 クレームは大きく3つに分けられる

行動原則01

 「顧客満足」から「危機管理」にモードチェンジする

行動原則02

 「親身」「受身」「捨身」で解決のタイミングを図る

行動原則03

 段階を追って「視界」を狭めていく

行動原則04

 「スピード解決」を焦らない

行動原則05

 「つながってる感」があれば腹がすわる

 

第2章 「ふつうの客様」をモンスターにしない

Section1

 「ですから・・」の一言で相手はキレる

 →「D言葉」(だって、でも)は「S言葉」(すみません、そうですね)に変換

Section2

 落ち度がなくても「お詫び」は必要

 →「3つのポイントに絞ってお詫びする」”ご気分害したことに対して、申し訳ありません

Section3

 最初の5分を演じきる

 →3パターンのあいづちで相手に共感を示す

 →ストレート:「さようですか」

 →強め同調:「ごもっともです」「おっしゃるとおりです」

 →感嘆同調:「え、そうなんですか」「そんなことがあったんですか」

Section4

 色眼鏡で見ないで言い訳を傾聴する

 →「聞く6割」「話す3割」で実態を把握する

 

第3章 「しつこいクレーマー」を現場でさばく

Section1

 クレーマーの目的と計画を探る

 →本音を引き出す質問の3ステップ

Section2

 ゴネ得を狙う相手には決して負けない

 →ギブアップトークで過剰要求を受け流す

Section3

 クレーマーの常套句を上手にかわす

 →「K言葉」でのれんに腕押しに持ち込む

 →困りましたね、苦しいです、怖いです、

Section4

 激しい思い入れに引き込まれない

 →実際に起きた「事実」に目を向ける。深入りすると悪化することも

Section5

 説教型クレーマーへの対応策

 →あらかじめ対応時間を決めておく。

 →時間超えたら別室へ。アンケート用紙等に要望を。会話の途中でも電話切る。

Section6

 行き過ぎた謝罪(要求)はむしろ不道徳

 →クレーマーの強要はきっぱり退ける(強要罪)

Section7

 「詫び状」でクレームが拡大することもある

 →詫び状を出すときの注意点

 →その場でかかない、文面は弁護士相談、示談書を交わす際は領収書も

Section8

 相棒がいれば踏ん張れる

 →悪質クレーマーには必ず複数で対応する

 

第4章「詐欺まがいの連中」をチームで退ける

Section1

 担当者を組織がしっかりバックアップ

 →ラグビー型組織でクレーマーを押し戻す

Section2

 毅然とするための「準備」を怠らない

 →心のスイッチを切り替える(深呼吸等)

Section3

 不当要求をはっきりと断る

 →断りの3段話法をマスターする

Section4

 責任の所在がはっきりしないときの対処法

 →誠意のボーダーラインを決めておく

Section5

 時間をめぐる攻防に勝つ方法

 →焦らず慌てず名前を確認する

Section6

 巧妙なワナに引っかからない

 →「呼びかけ」「怒声」「沈黙」に惑わされない

Section7

 精神的な揺さぶりに動じない

 →罵詈雑言には心のバリアを張る

Section8

 老練クレーマーの必殺技に用心する

 →クレーマーを放置して出方を見守る

Section9

 クレーマーとのゲリラ戦に備える

 →「積極的放置」でクレーマー包囲網を敷く

 

第5章 日頃の目配り・手配りでクレームを遠ざける

危機管理01

 挨拶は最高の「護身術」である

危機管理02

 警察との連携を視野に入れておく

危機管理03

 弁護士に相談するときのポイント

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昔弟が「当たり屋」に当たって、チンピラが実家にきて金要求されたことがありました。

 

そーゆー本格的なプロのものもあれば、「ちょっと得したい」というよく見かけるいちゃもんもあれば、

 

自分が「消費者」であるというのをいいことに、偉そうにして気持ちよくなるタイプもいれば、

 

正直人間ってロクなもんじゃねーなと思いますが、そんなもんですよね。

 

世の中というか日本平和になってるから忘れがちだけど、我々は常に死と隣り合わせの中でサバイバルしてるんだってことを忘れちゃいけません。 魑魅魍魎たちと共に、サバンナの中で生きていると思えば、普通だなと思えます。

 

 

そんなわけで面白かったです。

早くトラブルに沢山巻き込まれて色んな経験積みたいなぁ。

 

意思決定アプローチ 「分析と決断」

タイトルが最近考えてたことまんまだったのでポチっとしました。

多分とても大事なことが書いてありまして、1999年というちょっと前の本ではあるものの、今でも通用する内容になってます。

 

 

意思決定アプローチ―「分析と決断」

意思決定アプローチ―「分析と決断」

 

まぁ今だともう少しリーンスタートな概念がフォーカスされるわけですが、一応第2章に「実際に行動しながら問題の定義を再検討する」とかあったりするわけです。

 

目次が世の中に転がってなかったので書いておきます。 目次だけ読めば大体のニュアンスが分かって、そしてそれで充分な本かもしれない。

 

ただ、一応意思決定の事例も載っており、特に「応用例」に書いてあることにピンと来た人は買っても全く損はしないと思います。中古しかないけど。

 

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第1章 良い意思決定が成功の可能性を高める

・日常的に意思決定が求められている

・意思決定の能力と生活上の基本的な能力はイコールである

・合理的な意思決定のプロセスは6つの基準で構成されている

・「PrOACT」アプローチで解決の糸口をつかむ

・8つの要素の機能

・「PrOACT」アプローチが生み出す利益を確かなものとする

・応用例1:株式を売却して新会社を興すべきか

 Problem(問題),Objectives(目的),Alternatives(選択肢),Consequences(結果),Tradeoffs(妥協点)

 

 

第2章 何が「問題」なのか正しく把握する

・問題の明確化がその後のプロセスをスムーズに動かす

・問題を創造的に定義する

・問題をチャンスに変える

・基本的な問題を書きとめ、疑問をもち、再考する

・実際に行動しながら問題の定義を再検討する

・時間、重要性、緊急性、心的エネルギーのバランスをとる

・応用例2:ミーティングのスケジュールを調整出来ない

・応用例3:第2子の誕生を控え、増築を考える

アドバイス:問題の定義づけには多くの時間を割き、制約条件を吟味する

 

第3章 「目的」を明らかにする

・目的はきわめて個人的なものだが、自己中心的なものではない

・目的を案内役として正しい路線を進む

・深い自己分析を通して目的を浮き彫りにする

・目的を体系化する

・最終目的をより明らかにする

・応用例4:娘の教育と学校に関する評価項目リストをつくる

・応用例5:「家族が家に望むこと」リストをつくる

・アドバイス:リスト作成プロセスを改善し、グレードアップを図る

 

第4章 創造力豊かな「選択肢」をつくる

・決定の仕方に共通する問題点

・良い選択肢を作り出すには考える時間がひつようとなる

・選択肢を問題にあわせる

・検討する期間を定める

・応用例6:授業料を返還して転職すべきか

・応用例7:決定すべき時期がなかなか決まらない

・アドバイス:より適切な行動をとるために

 

第5章 予想される「結果」を見極める

・結果を本当に理解しているかどうか確認する

・性格、明瞭、完全をめざす

・結果表を作成する

・結果表をもとに選択肢を比較する

・結果を具体的に記述する

・応用例8:説得力のある結果表をつくる

・アドバイス:結果のプロセスの完成度を高める

 

第6章 「妥協点」を探りだす

・次元の異なる目的はどのようにして比較・評価するか

・劣る選択肢を見つけ出して削除する

・選択肢間の相互交換

・等価交換メソードは物々交換と同じである

・等価交換メソードの機能

・等価交換で複雑な問題を単純化する

・機械的に処理して1つの価値判断に集中する

・応用例9:目的に従って物件に順位をつける

・アドバイス:最終的な決断を下す前に検証を重ねる

 

第7章 「不確実性」に含まれる可能性を数値化する

・不明確な事柄の存在を認識し、影響や結果などを順序立てて考える

・賢明な選択と良い結果を区別する

・決定を単純化するためにリスク・プロフィールをつくる

・カギとなる不確実性を特定する

・起こりうる事象を明確にする

・可能性を予測する

・結果(効果)を事前に明らかにする

・意思決定ツリーでリスク・プロフィールを表す

・応用例10:入札のためのリスク・プロフィール

・応用例11:体系的なリスク・プロフィール

・応用例12:飛行機の時間に間に合う確率を計算する

・応用例13:事故を示談にすべきか、裁判にもちこむべきか

・アドバイス:選択肢を比較する際、4つの要素を念頭におく

 

第8章 「リスク許容度」を認識する

・好ましいリスクに焦点をあわせる

・どの程度のリスクであれば許容できるのか理解する

・リスク許容度を知るためのステップ

・望ましさのレベルをポイントに置き換えてリスク許容度を数値化する

・重要な意思決定に望ましさ度アプローチを取り入れる

・望ましさ度カーブを用いて早期解決を図る

・落とし穴を警戒する

・リスクを管理して新たなチャンスを創出する

・応用例14:和解で決着する

・アドバイス:自分自身のリスクに対する態度を問う

 

第9章 「関連する意思決定」を心がける

・難しければ難しいほど達成感は高くなる

・将来の計画を立てる

・分析作業を進めるためのステップ

・さまざまな事態に対処できるよう柔軟な計画を立てる

・応用例15:どちらのマーケティング・コンセプトを選ぶべきか

・応用例16:解雇を予想して今後の進路を選ぶ

・アドバイス:さらに遠くを見通して計画を立てる

 

第10章 心理的な罠に注意する

ヒューリスティックには「騙し」が潜んでいる

・「アンカリング」の罠

・「アンカリング」の罠を回避するテクニック

・「現状維持」の罠

・「現状維持」の罠を回避するテクニック

・「過去の支出」の罠

・「過去の支出」の罠を回避するテクニック

・「自己正当化」の罠

・「自己正当化」の罠を回避するテクニック

・「表現」の罠

・「表現」の罠を回避するテクニック

・「自信過剰」の罠

・「自信過剰」の罠を回避するテクニック

・「記憶」の罠

・「記憶」の罠を回避するテクニック

・「基準率」先送りの罠

・「基準率」先送りの罠を回避するテクニック

・「用心深さ」の罠

・「用心深さ」の罠を回避するテクニック

・「ランダム」の裏をかく罠

・「ランダム」の裏をかく罠を回避するテクニック

・「思いがけないこと」に驚く罠

・「思いがけないこと」に驚く罠を回避するテクニック

・心理的な罠を認識し、知性を働かせる

・応用例17:公平な判断を期すために担当者を交代させる

 

第11章 賢い決定者を目指す

・賢明な選択の実行が約束される

・とにかくはじめる

・重要な問題に集中する

・問題を計画的に攻略する

・複雑さを徐々に取り除いていく

・停止状態を解除する

・分析の期限を切る

・アドバイザーを賢く使う

・基本原則を確立する

・自分のスタイルを創造する

・あなた自身が決定する

・最後は実践がものをいう

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すごく大事なことがいっぱい書いてあり、これをキチンと実践できるならかなり優秀な意思決定者になれるんだろうと思います。しかし、第11章の最後でも書いているように、「最後は実践がものを言う」世界。というか最初から実践がものをいう。

まだ自走できてない人がこの本をバイブルに自分で意思決定力を磨くって難しくて、現場での「できる人」からのフィードバックが欠かせないと思います。

 

コンサルファームの強みはそこにあるのでしょう。人のフィードバックなく学べてしまう一部の天才を除き、日々実践で思考を磨いてくれる人が近くにいることほど、成長できる環境はないわけで。

こういう学習のプロセスをサポートできるイノベーティブなツールはないものだろうかなぁ。作りたい。というか自分が欲しい。

 

 

あと1点だけあるとすると、「不確実性」を確率で議論しているけど、本当に「不確実」なものって確率ですら表現できないんじゃないかと思う。数値化が無理なレベルで不確実なものを含めて判断する際に立ち戻って考えるのは、ここにもあるように「目的」なんじゃないかと。

どんな世界を目指すか、何をしたいのかに立脚して、少し損したとしても押し切ることが必要な気がした。抽象的でごめんなさい。

 

 

 

ノンデザイナーズ・デザインブック

デザインセンスがない僕にピッタリの一冊でした。

デザインの基本ルールをまとめてくれています。

ノンデザイナーズ・デザインブック [フルカラー新装増補版]

ノンデザイナーズ・デザインブック [フルカラー新装増補版]

 

 

 

しかも、イケてないデザインを、そのルールに従って変えることでいい感じになる事例を載せてくれており、納得感高いです。

 

 

大きなルールとしては、

・近接:関連する項目をまとめてグループ化する

    →つまり、関連しない項目を離して配置する

 

・整列:すべての項目がページ上の何か他のものと視覚的に関連してないといけない

    →文字だけ見ると近接と似てるけど、近接は「意味近いものを近くに」

     整列は「全体を整理整頓して配置」という感じっぽいです

 

・反復:デザイン上の何かの特徴を意図的に繰り返す

    →これは「全体としての統一感を出す」ということでしょう

 

コントラスト:違うものを「はっきり違う」と分かるように変える

    →差をつけることで意味の違いをより明確にすると

 

その他、色の使い方とかも書いてあってとても参考になりました。

写真載せた方がわかりやすいな、と思ったらこっちに素晴らしい記事があったので、

もっと知りたければこちらへ....

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【追記あり】【初心者】デザインってなんだ?「デザイン」の概念と、4つの基本原則を知ろう – WP-E(仮)Web Professional Education

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気をつけなければいけないのが、この本の通りにプレゼン資料作るのはとても楽しいけど時間がかかるということと、「何を書くか」は別の話だということ。

 

どんだけデザインを洗練させても、中のメッセージが洗練されてなければ全く意味ないので、まずは脳みその中で伝えたいことを明確にしておく必要がありますね。

 

 

リクルート”「創刊男」の大ヒット発想術”

・本読むときに、アウトプット意識したほうがよさそう。

・本の内容のサマリを見返したい。

・いろいろ思ったことを書きなぐりたい。

 

等々の理由から、ブログを書いてみる。

 

本日は、ちょっと前に読み終わった本の感想をば。 

リクルート「創刊男」の大ヒット発想術 (日経ビジネス人文庫)

リクルート「創刊男」の大ヒット発想術 (日経ビジネス人文庫)

 

 

 リクルートで14個ものメディアを創ったくらたまなぶさんが、

「発想術」という形でそのノウハウを公開されている。

 

目次読んでるだけでも盛り上がる。

企画マン必読じゃないかと思ってます。

 

心に残ったものは、

 

・いい商品をつくるためには、商品のことを考えてはダメ

 -いい年賀状は相手のこと、自分のことを考えて作るもの

 -年賀状をどうするか、ではいい年賀状はできない

 

・「不」のつく日本語を求めて

 -ニーズじゃなくて、「不」

 -消費者ニーズなんてうそっぱち

 

・「属性」で商売できたら誰でも成功社長になれる

 -「二十代男性がターゲット」ではなく、

  「こういう『不』を感じている人がターゲット」

 

・右手にロマン、左手にソロバン、心にジョーダン

 

なんか、どっかで聞いたことあるものばっかだ(笑)

リクルートの企画マンはくらたまなぶさんの系譜なんだな。

 

 

そして、やはりヒアリングが命だ。どれくらいユーザーの大便者になれるか、

もとい代弁者になれるかが大事なんだ。死ぬほどヒアリングしようと思った。